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「頑張っても報われない…」は卒業!無意識の“思考のクセ”に気づく内観法

自己対話・内観ワークの実践
この記事は約13分で読めます。

「誰よりも真面目に、一生懸命やっているはずなのに、なぜか評価されない…」 「周りのために良かれと思って行動しているのに、感謝されるどころか、当たり前だと思われている…」

あなたは今、そんなふうに感じて、心がすり減ってはいないでしょうか。

自分の時間を削ってまで仕事を引き受けたり、相手の気持ちを優先して自分の意見を飲み込んだり。

その頑張りは、本来であれば、もっと認められ、報われるべきものです。

 

それなのに、現実はどうでしょう。

頑張れば頑張るほど、なぜか苦しくなる。
尽くせば尽くすほど、虚しさが募っていく。

まるで、自分だけが「割に合わない役」を押し付けられた、誰かの物語の脇役のよう。

もし、あなたが今、そんな無力感や理不尽さを感じているのなら、まず知ってほしいことがあります。

それは、
あなたの努力が足りないからでも、
運が悪いからでも、決してない
ということです。

 

その根本的な原因は、
あなたが知らず知らずのうちに身につけてしまった、
無意識の「思考のクセ」にあるのかもしれません。

この連載シリーズ

【全4回】「誰かの人生」を卒業!自分の物語を始めるための思考リセット術

では、

そんなあなたが人生の主導権を自分の手に取り戻し、
自分自身の物語の主人公として輝くための方法

を、具体的にお伝えしていきます。

そのための最初の、そして最も重要なステップが、
今回のテーマである
自分の思考のクセに気づくことです。

この記事を読み終える頃には、
あなたの頑張りを空回りさせていた「見えない鎖」の正体がわかり、
そこから自由になるための確かな一歩を踏み出せるはずです。

 

あなたの頑張りを空回りさせる「3つの思考のクセ」

「思考のクセ」とは、
私たちが物事を判断したり、
行動したりする時に、
無意識のうちに使っている「心のフィルター」のようなものです。

長年の経験の中で作られたこのフィルターは、
時として、私たちを不自由にし、生きづらさの原因になることがあります。

特に「頑張っても報われない」と感じている人が、
共通して持っている思考のクセが3つあります。

 

クセ①:「~べき」「~ねばならない」という完璧主義の鎖

  • 「リーダーなのだから、誰よりも完璧にこなさなければならない」
  • 「母親なのだから、常に子供を優先すべきだ」

このような「べき」「ねばならない」という言葉が、頭の中でよく聞こえてきませんか

この思考は、あなたに高い基準を課し、常に自分を駆り立てます

しかし、その基準は、本当にあなたが望んでいるものでしょうか?

この思考に縛られていると、
知らず知らずのうちに
自分自身で定めた「完璧」という檻に閉じ込められ、
「できていない自分」を責め続け、
心も体も疲弊させてしまうのです。

 

クセ②:「私が我慢すれば丸く収まる」という自己犠牲の罠

  • 「ここで私が断ったら、場の空気が悪くなるかもしれない…」
  • 「相手も大変そうだから、私がこの仕事を引き受けよう…」

周りの調和を重んじる、
心優しいあなただからこそ、
つい「自分が我慢すればいい」と考えてしまいがちです。

 

しかし、この自己犠牲を繰り返していると、
あなたの心の中には「私ばっかり損している」という不満や、
「どうして誰もわかってくれないの?」という悲しみが、
静かに降り積もっていきます

そして、その我慢が限界に達した時、突然燃え尽きてしまうのです。

 

クセ③:「どう思われるか?」が基準になる他人軸の霧

  • 「こんなことを言ったら、変に思われるかな?」
  • 「本当は嫌だけど、みんなが良いって言うなら…」

何かを決めようとする時、自分の「やりたい」という気持ちよりも先に、周りからの評価や視線が気になってしまう

これが、人生の主導権を奪う最も強力な思考のクセ、
「他人軸」
です。

他人の評価という、
自分ではコントロールできないものに自分の価値を委ねているため、心は常に不安定。

周りから認められている時は安心できても、
少しでも否定的な反応があると、
自分の全存在が揺らぐような不安に襲われます。

 

思考のクセに気づくための「3ステップ内観法」

では、自分ではなかなか気づけない、これらの思考のクセに、どうすれば気づくことができるのでしょうか?

そのために有効なのが、「内観」です。

今回は、思考のクセを発見することに特化した、3つのステップをご紹介します。

 

ステップ1:【書き出す】「頑張っているのに報われない」と感じた最近の出来事を一つ、書き出す

まずは、ノートとペンを用意してください。

そして、
最近あなたが
「こんなに頑張ったのに、全然報われなかったな…」と感じた出来事を、
具体的に一つだけ書き出してみましょう。

【私の例】
先日、職場で同僚が困っていた仕事を、私は自分の仕事を後回しにして、夜遅くまで手伝ってあげた。でも、翌日、彼女からお礼の一言もなかった。それどころか、その仕事の成功を自分の手柄のように上司に報告しているのを見てしまい、胸がザワザワして、一日中仕事が手につかなかった。

 

ステップ2:【問いかける】その時、あなたの頭の中で、どんな「心の声」が聞こえましたか?

次に、その出来事が起きた瞬間や、
モヤモヤを感じている時に、
あなたの頭の中でどんな「声」が聞こえていたかを、
できるだけ正直に書き出してみます。

これが、あなたの「思考のクセ」が言葉になった瞬間です。

【私の例】

  • 「チームなんだから、困っていたら助けるべきだ」
  • 「ここで手伝わないと、思いやりがない人だと思われるかもしれない…」
  • 「感謝されたくてやったわけじゃないけど、一言くらい『ありがとう』って言われたっていいじゃない…」
  • 「結局、私が我慢すればいいんだ…」
  • 「私の頑張りって、誰にも認められないのかな…」

 

ステップ3:【分類する】その「声」は、先ほどの3つのクセのうち、どれに当てはまりますか?

最後に、ステップ2で書き出した「心の声」を眺めて、
先ほどご紹介した3つの思考のクセのうち、
どれに当てはまるか、
線を引いたり、分類したりしてみましょう。

【私の例】

  • 「チームなんだから、助けるべきだ
    クセ①:「べき」「ねばならない」思考

  • 「思いやりがない人と思われるかも
    クセ③:「他人軸」思考

  • 「結局、私が我慢すればいいんだ…」
    クセ②:「自己犠牲」思考

  • 「私の頑張りって、誰にも認められないのかな…」
    クセ③:「他人軸」思考

 

この作業を通して、あなたは初めて、
自分の行動を裏で操っていた「思考のクセ」の正体を、
客観的に知ることができるのです。

 

「気づく」だけで、人生が変わり始める理由

「でも、クセに気づいただけでは、何も変わらないのでは?」

そう思うかもしれません。

しかし、実はこの「気づく」というプロセスこそが、
思考のリセットにおける最も重要で、最もパワフルなステップなのです。

自動操縦から、自分で選べる「手動操縦」へ

これまで、あなたの思考のクセは、
まるで車の「自動操縦モード」のように、無意識のうちに作動していました。

だから、あなたはそれに逆らうことができず、
いつも同じパターンを繰り返してしまっていたのです。

 

しかし、
一度でも「あ、今、私『~べきだ』って思ったな」と気づくことができれば、
そこに「選択の余地」が生まれます

自動操縦を一度解除し、
「本当にこれは、私がやるべきことだろうか?」
「断るという選択肢もあるんじゃないか?」と、
手動でハンドルを握り直すチャンスが生まれるのです。

この小さな「選択」の積み重ねが、あなたの人生の航路を、少しずつ変えていきます。

 

まとめ:あなたは、あなたの人生の主人公

今回は、

「頑張っても報われない」と感じる根本的な原因が、
自分自身の内側にある「思考のクセ」だということをお伝えし、
それに気づくための内観法

をご紹介しました。

もし、あなたが内観を通して自分の思考のクセに気づけたなら、
どうか自分を責めないでください。

そのクセは、
あなたがこれまで、
周りの人を大切にし、
真面目に一生懸命生きてきた「証」
でもあるのですから。

 

大切なのは、
責めることではなく、
そっか、私にはこんなクセがあったんだな」と、ただ知ってあげること

そして、
「今までよく頑張ってきたね。これからは、もっと自分を大切にしてもいいんだよ」と、
自分自身に優しく声をかけてあげることです。

自分のクセに気づくこと。

それが、「誰かの人生」の脇役を卒業し
、あなた自身の物語の主人公として、
人生の主導権を取り戻すための、記念すべき第一歩です。

 

【連載】「誰かの人生」を卒業!自分の物語を始めるための思考リセット術

▶ 次回予告:その「思考のクセ」、どう手放す?

さて、今回の記事で、
あなたの頑張りを空回りさせていた「思考のクセ」に気づくことができました。

しかし、「クセ」だとわかっていても、長年連れ添った考え方をすぐに変えるのは難しいものですよね。

次回の第2回【他人軸から抜け出す】では、
今回見つけた思考のクセの力を少しずつ緩め、
あなたを不自由にする鎖から自由になるための、
具体的な思考リセット術について詳しくお伝えします。

ぜひ、次回の更新も楽しみにお待ちください。

 

【全4回】「誰かの人生」を卒業!自分の物語を始めるための思考リセット術

 

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