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なぜかいつも損な役回り?「いい人」をやめて、自分を大切にする方法

境界線の引き方
この記事は約13分で読めます。

「ごめん、これお願いできるかな?」

本当は自分の仕事で手一杯なのに、相手の困った顔を見ると、つい笑顔で「いいですよ」と引き受けてしまう。

本当は疲れているから、今日はまっすぐ家に帰りたいのに、「この後、少しだけどう?」という誘いを断れず、無理に付き合ってしまう。

そして、一日の終わりに一人になった時、どっと疲れが押し寄せる。

「どうして、私ばっかりこんな役回りなんだろう…」
「あの時、勇気を出して断ればよかった…」

そんな後悔と自己嫌悪で、心が重くなっていませんか?

もし、この言葉に胸がチクリと痛んだなら、それはあなたが「意志が弱い」からでも、「能力が低い」からでも、決してありません。

むしろ、あなたはきっと、相手の気持ちを敏感に察することができる、心優しく、責任感の強い方なのだと思います。

だからこそ、周りをがっかりさせたくない、場の空気を壊したくないという思いから、無意識のうちに「いい人」を演じ、自分の気持ちや都合を、いつも後回しにしてしまうのです。

この新しいシリーズ

【全4回】もう「いい人」でいなくても大丈夫。
自分を守るためのバウンダリー(境界線)入門

そんなあなたがこれ以上心をすり減らすことなく、罪悪感なく自分を大切にするための、具体的で実践的な方法をお伝えしていきます。

記念すべき第1回のテーマは、「現状を知る」こと。

この記事を読み終える頃には、あなたがなぜいつも「損な役回り」を引き受けてしまうのか、その根本的な原因がわかり、そこから抜け出すための最初の、そして最も重要な一歩を踏み出せているはずです。

もう自分を責めないで。「いい人」を頑張りすぎてしまう“3つの心の癖”

「断ればいいだけ」と頭ではわかっていても、いざとなるとできない。

その背景には、私たちの心の中に潜む、いくつかの共通した「思い込み」や「恐れ」があります。まずは、その正体を優しく見つめてみましょう。

理由①:「NO」と言ったら、嫌われてしまうという恐れ

私たちの心の奥底には、「人から嫌われたくない」「孤独になりたくない」という、本能的な欲求があります。

そのため、「頼みを断る=相手を拒絶すること=相手から嫌われて、一人ぼっちになってしまうこと」という恐怖の方程式が無意識に成り立ち、「NO」と言うことに強いブレーキがかかるのです。

相手をがっかりさせるくらいなら、自分が少し我慢すればいい。

そうやって、人間関係が壊れるという最大のリスクを、必死で避けようとしています。

 

理由②:「役に立たない自分には、価値がない」という思い込み

「誰かの役に立つこと」で、自分の存在価値を感じる。

これは、とても素晴らしいことです。

しかし、その思いが強くなりすぎると、「頼まれごとを引き受けて、感謝される自分」にしか価値を見出せなくなってしまいます。

すると、頼まれごとは「自分の価値を証明するためのチャンス」となり、どんなに無理な要求でも、必死で応えようとしてしまうのです。

「何もしていない、ありのままの自分」でいることに、耐えられないのかもしれません。

 

理由③:相手の感情まで「自分の責任」だと感じてしまう

「私が断ったら、あの人はがっかりするだろうな…」
「私が本当のことを言ったら、場の空気が悪くなるかもしれない…」

心優しいあなたほど、相手が感じるであろうネガティブな感情まで、まるで自分のせいであるかのように感じ、一人で背負い込んでしまいます。

相手の機嫌を損ねないように、がっかりさせないようにと、常に気を配り、先回りして行動する。

いつの間にか、他人の感情のケアまでが自分の役割となり、心は常に緊張状態で、疲れ果ててしまうのです。

 

自分を大切にする鍵。「バウンダリー」という心の境界線

これらの根本原因から抜け出し、自分を大切にするための鍵となるのが、今回のシリーズのテーマである「バウンダリー(境界線)」という考え方です。

バウンダリーとは、「自分と他人とを区別する、目に見えない心の境界線」のこと。

「ここまでは私の責任で、ここからはあなたの責任ですよ」と、お互いの領域を明確にする、大切なラインです。

バウンダリーは「冷たい壁」ではなく「温かいドア」

「境界線」と聞くと、なんだか人間関係を遮断するような、冷たくて硬い「壁」をイメージするかもしれません。

しかし、健全なバウンダリーは、壁ではなく温かみのある「快適なドア」のようなものです。

壁は、誰も中に入れることができません。

しかし、ドアなら、あなたが「どうぞ」と招き入れたい人を、心地よいタイミングで中に入れることができます。

そして、少し休みたい時には、静かにドアを閉めて、「今は一人の時間を大切にします」と自分の心を守ることもできるのです。

バウンダリーとは、人間関係の主導権を他人に明け渡すのではなく、自分自身でコントロールするための、しなやかで温かいツールなのです。

 

【30秒で診断】あなたのバウンダリータイプは?心のドアの状態をチェック

では、あなたの今の「心のドア」は、どんな状態でしょうか?

簡単なタイプ診断で、まずは自分の「現在地」を知ることから始めましょう。

タイプ①:ドアがない、あるいは常に全開の「スポンジ」タイプ

口ぐせ

「いいよ、やっとくよ」
「私さえ我慢すれば…」

特徴

頼まれごとを、ほとんど断れない。
他人の愚痴やネガティブな感情に、自分のことのように影響されて疲弊する。
一人でいる時も、つい相手のことが気になってしまう。

心の状態

自分と他人との境界線が曖昧で、あらゆるものを吸収してしまいます。
優しくて共感性が高い反面、最も心をすり減らしやすい状態です。

 

タイプ②:鍵をかけたまま開かない「要塞」タイプ

口ぐせ

「大丈夫、一人でできるから」
「どうせ誰もわかってくれない」

特徴

人に頼ったり、弱みを見せたりするのが極端に苦手。
「迷惑をかけたくない」という思いが強い。
人と深く関わることを、無意識に避けている。

心の状態

過去の経験から傷つくことを恐れるあまり、心のドアに頑丈な鍵をかけ、誰をも近づけないようにしています。
自分を守ることはできますが、孤独を感じやすく、温かい繋がりを得にくいかもしれません。

 

タイプ③:自分で開閉できる「理想の家」タイプ

口ぐせ

「それは嬉しい、ぜひ!」
「ごめん、今は難しいかな」

特徴

自分の状況に合わせて、頼み事を引き受けたり、断ったりできる。

相手の気持ちに共感しつつも、引きずられすぎない。

一人の時間も、人と過ごす時間も、両方を楽しめる。

心の状態

これが、私たちが目指す、健全なバウンダリーが確立された状態です。

相手を尊重しながら、自分も大切にできる、理想的な心の家です。

 

まとめ:あなたは、あなたの人生の“最優先”でいい

今回は、「いい人」をやめて自分を大切にするための、旅の始まりとして、「なぜ、私たちは損な役回りを引き受けてしまうのか」という根本原因と、「バウンダリー」という新しい概念についてお伝えしました。

あなたがどのタイプだったとしても、どうか自分を責めないでくださいね。

「スポンジ」タイプだったあなたは、それだけ人の気持ちに寄り添える、海のように深い優しさを持っています。

「要塞」タイプだったあなたは、それだけ懸命に、自分の繊細な心を守り抜いてきたということです。

大切なのは、まず「今の自分の状態」に、ただ気づいてあげること

「ああ、私は今まで、心のドアを開けっ放しにして、誰でも土足で入れるようにしていたんだな」 そう気づくことこそが、自分を大切にするための、最も重要で、最も勇気ある第一歩です。

あなたは、誰かの期待に応えるためだけに、この世に生まれてきたのではありません。

あなたの時間、エネルギー、そしてその優しい心は、何よりもあなた自身が、大切に守り育んでいくべき、尊い宝物なのですから。

 

【次回予告】罪悪感なく「NO」と言うための具体的な言葉が見つかる

さて、今回の記事で、あなたは自分のバウンダリーの「現在地」を知ることができました。

では、これからどうやって、心のドアの「取っ手」を自分の手に取り戻していけば良いのでしょうか?

次回の第2回【断る練習】では、バウンダリーを築く上での最初の関門である、「NO」と伝えることに焦点を当てます。

罪悪感や不安を最小限にして、相手も自分も大切にする、具体的な「断り方の言葉のテンプレート」を多数ご紹介します。ぜひ、次回の更新も楽しみにお待ちください。

 

【全4回】もう「いい人」でいなくても大丈夫。自分を守るためのバウンダリー(境界線)入門 🛡️

 

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