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第4回:自分の長所も短所も丸ごと愛する「自己受容」のすすめ

キャリアと人間関係
この記事は約6分で読めます。
私を好きになる!自己肯定感UPトレーニング
「どうせ私なんて…」という口癖を優しい言葉に書き換え、
「どうして私ばっかり…」という被害者意識から抜け出し、
頭の中の「内なる批判家」の声と上手に付き合う方法を学ぶ…。
この4回にわたる旅路で、あなたは自分と向き合うたくさんのトレーニングを重ねてきました。
まずは、ここまで歩いてきたご自身に、「本当によく頑張ったね」と、心からの拍手を送ってあげてください。
そして今日、この旅はひとつの目的地にたどり着きます。
それは、自己肯定感のさらにその先にある、本当のゴール、「自己受容」です。
「自信満々で、いつもポジティブな自分になること」がゴールだと思っていたかもしれません。
でも、本当の心の安らぎは、その先にあるのです。
この記事を読み終える時、あなたは長年の自己嫌悪という重たい荷物を下ろし、「ああ、私は私のままで、本当によかったんだ」という、あたたかく、そして揺るぎない感覚に包まれているはずです。

「自己肯定感」のその先へ。旅の最終目的地「自己受容」とは?

この連載のテーマは「自己肯定感を高める」ことでした。
しかし、私たちが本当に目指すべき場所は、もう少し違うところにあります。まずは、その地図を確認しましょう。

自己肯定感と自己受容の、決定的なちがい

これまで私たちがトレーニングしてきた「自己肯定感」とは、主に「できる自分」「良い自分」を認め、自信を持つ力です。
「私には価値がある(I am worthy)」という感覚に近いかもしれません。
それに対して、今回お話しする「自己受容」とは、「できない自分」「ダメな自分」「嫌いな自分」も含めて、ありのままの存在そのものを、無条件に受け入れる力です。
「私は、私のままでOK(I am OK as I am)」という、より深く、あたたかい感覚です。
自己肯定感が、前に進むための「エンジン」だとしたら、自己受容は、どんな時もあなたを優しく受け止めてくれる「大地」のようなもの。
この大地がなければ、私たちは安心して挑戦することも、失敗して休むこともできないのです。

 

なぜ私たちは「ありのままの自分」を受け入れられないのか?

「ダメな自分も受け入れよう」と言われても、それが一番難しい、と感じますよね。
私たちは、知らず知らずのうちに、ありのままの自分を否定する考え方を身につけてしまっています。

「短所は克服すべきもの」という社会のプレッシャー

学校でも、職場でも、私たちは「欠点を直しなさい」「苦手なことを克服しなさい」と教えられてきました。
その結果、「短所=悪」「ダメな部分=隠すべきもの」という思い込みが、心の奥深くに根付いてしまっています。

 

「ネガティブはダメ」というポジティブ思考の罠

「いつも笑顔でいなければ」「前向きでなければならない」という考えも、時に私たちを苦しめます。
悲しみ、怒り、不安といった、人間なら誰もが持つ自然な感情に蓋をして、「こんな風に感じる自分はダメだ」と、自分自身を否定させてしまうのです。

 

不完全な自分を丸ごと愛するための、3つの最後のレッスン

それでは、この旅の締めくくりとして、不完全な自分と仲直りし、丸ごと愛するための3つのレッスンを始めましょう。

レッスン①:あなたの「短所」に、愛称をつけてあげる

自己受容の第一歩は、あなたがずっと「嫌いだ」「直したい」と思ってきた部分と、仲直りすることから始まります。
まず、ノートにあなたの「短所」だと思っていることを書き出してみてください。
そして、その一つひとつに、少しだけ愛嬌のあるニックネームをつけてあげるのです。
  • 心配性
    → 「危機管理能力が高い、石橋を叩く慎重派さん」
  • 優柔不断
    → 「あらゆる可能性をじっくり考える、思慮深いカメさん」
  • 飽きっぽい
    → 「好奇心旺盛で、新しい世界を見つける冒険家さん」

これは、あなたが「短所」というレッテルを貼っていたものに、別の角度から光を当てる「リフレーミング」という練習です。

ダメな部分だと思っていたものが、実はあなたの個性であり、魅力の一つなのだと気づくきっかけになります。

 

レッスン②:心の中の「ネガティブな感情」に、居場所をあげる

悲しみ、怒り、不安、嫉妬…。そんなネガティブな感情が湧き上がってきた時、無理に追い出そうとしたり、見ないふりをしたりしなくて大丈夫です。

感情は、あなたに何かを伝えに来てくれた、心からのメッセンジャーです。

ジャーナリングなどを通して、その感情の存在を、ただ静かに認めてあげましょう。

  • 「そっか、今、私は不安なんだね。大丈夫だよ、ここにいていいよ」
  • 「すごく悲しいんだね。我慢しなくていいんだよ」

感情は天気のようなもの。嵐が来ても、雨が降っても、ただその空模様を眺めるように、自分の感情と付き合ってみてください。

どんな感情も、あなたの大切な一部なのです。

 

レッスン③:「今日まで生きてきた自分」に、感謝の手紙を書く

これは、究極の自己受容ワークです。
完璧ではなかった自分、たくさん失敗してきた自分、周りと比べて落ち込んできた自分…。

それでも、今日この日まで、一生懸命にバトンをつないで生きてきてくれた、たった一人のあなた自身へ、感謝の手紙を書いてみましょう。

立派な文章でなくて構いません。
たった一言でもいいのです。

「今日まで、いろんなことがあったけど、生きててくれて本当にありがとう」

この言葉が、あなたの心の奥深くに届いた時、長年の自己嫌悪の氷が、じんわりと溶け出していくのを感じられるはずです。

 

まとめ:あなたは、あなたのままで、すでに完璧な存在です

自分を好きになるための、4回にわたる旅路。本当にお疲れ様でした。

  1. あなたの「短所」に、愛称をつけてあげる
  2. 心の中の「ネガティブな感情」に、居場所をあげる
  3. 「今日まで生きてきた自分」に、感謝の手紙を書く
  4. 自分を好きになる、とは

欠点のない、完璧な人間になることではありませんでした。

長所も短所も、光も影も、ポジティブな感情もネガティブな感情も、そのすべてが混ざり合っている、不完全で、だからこそ愛おしい「自分」という存在を、まるごと「これでいいんだ」と抱きしめてあげること。

もう、何者かになろうとしなくていいのです。

あなたは、あなたのままで、すでに完璧な存在なのですから。

この連載が、あなたの心を縛り付けていた鎖を解き放ち、あなたらしく輝くための、ささやかなきっかけとなったなら、これほど嬉しいことはありません。

 

【最後に】

4回にわたるトレーニングにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

このブログは、これからもあなたの心が少しでも軽くなるような、優しい止まり木であり続けたいと思っています。

またいつでも、羽を休めにいらしてくださいね。

あなたのこれからの人生が、あたたかい光に満ちたものであることを、心から願っています。

第1回:自己肯定感が低いあなたへ。「どうせ私なんて」を卒業する3つの習慣

第2回:「どうして私だけ…」と感じるあなたへ。被害者意識から抜け出す3つの心のスイッチ

第3回:もう「私なんて…」は言わない。自己否定グセを直す3つの優しいトレーニング

 

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