「初対面の人と、何を話せばいいんだろう…」
「会話中に沈黙が流れるのが怖くて、つい焦ってしまう」
「話した後で『相手は退屈じゃなかったかな』と不安になる」
そんなふうに、人との会話に苦手意識を感じていませんか?
面白い話をしなければ、気の利いたことを言わなければと、自分にプレッシャーをかけてしまい、ますます会話が億劫になる…。その気持ち、とてもよくわかります。
でも、安心してください。
無理に「話し上手」を目指さなくても、自然と会話が弾むようになる、とっておきの方法があるんです。
それが、相手の話をただ上手に「聞く」こと。
今回は、連載企画【全4回】もう悩まない!対人関係ストレスフリー化計画の第1回として、
をご紹介します。
なぜ「話す」より「聞く」が大切なのか?
会話が苦手だと感じる人の多くは、「自分が何かを話さなければならない」という思い込みに縛られています。
しかし、実はその逆。
人は「自分の話を真剣に聞いてくれる人」に、絶大な安心感と好感を抱くものなのです。
あなたが聞き役に徹することで、まず「何を話そう?」というプレッシャーから解放されます。そして、相手は自分の話したいことを気持ちよく話せるので、自然と会話が続いていくのです。
あなたがすることは、面白い話を探すことではありません。
相手という存在に興味を持ち、その人の物語を引き出すお手伝いをすること。
それだけで、あなたは相手にとって「また話したい人」になれるのです。
誰でもできる!聞き上手の「魔法の質問」3つの型
特別なスキルは必要ありません。
これからご紹介する3つの「型」を意識するだけで、相手はもっと話したくなり、会話のキャッチボールは自然と続いていきます。
【深掘りの型】「どうして?」で相手の世界に入る
相手の話に対して、もう少し詳しく知りたいなと感じたときに使う質問です。
- 相手:
「最近、趣味でキャンプを始めたんです。」 - あなたの質問:
「素敵ですね!どうしてキャンプを始めようと思ったんですか?」
「なぜ?」「どうして?」「きっかけは?」という質問は、単なる事実の確認ではなく、「あなたの背景にある想いを知りたい」というメッセージになります。
これは、相手への純粋な興味を示すサイン。
相手は自分の価値観や考えを話すことで、あなたに心を開き始めてくれるでしょう。
【具体化の型】「どのように?」で物語を引き出す
相手が何かを成し遂げた話や、具体的な行動について話している時に有効です。
- 相手:
「新しい資格を取るために、毎日勉強を頑張りました。」 - あなたの質問:
「本当にすごいですね!どのようにして勉強時間を確保したんですか?」
「どのように?」「どんな風に?」「何か工夫したことは?」という質問は、相手の努力やプロセスに光を当てる行為です。
自分の頑張りを認められたと感じた相手は、自己重要感が満たされ、その物語をさらに詳しく話したくなるものです。
【共感の型】「どんな気持ち?」で心に寄り添う
相手が感情を伴う出来事について話してくれた時に、ぜひ使ってみてください。
- 相手:
「大きなプレゼンが成功して、本当に嬉しかったです。」 - あなたの質問:
「そうだったんですね、本当にお疲れ様でした!その時、どんな気持ちでしたか?」
「どんな気持ちでしたか?」「それは嬉しい(大変な)経験でしたね」と感情に寄り添うことで、会話は事実の共有から「心の共有」へと深まります。
論理ではなく感情で繋がることで、二人の間にはより強い信頼関係が築かれていくでしょう。
まとめ
会話は「興味」のプレゼント交換 いかがでしたか?
会話が苦手だと感じていたのは、もしかしたら「自分が話すこと」に意識を向けすぎていただけかもしれません。
- 「どうして?」と理由を聞き、相手の世界に入る
- 「どのように?」とプロセスを尋ね、物語を引き出す
- 「どんな気持ち?」と感情に寄り添い、心で繋がる
まずはこの3つのうち、どれか1つでも構いません。次の会話で、意識して使ってみてください。
会話は、あなたが「興味」というプレゼントを渡すことから始まります。
そうすれば、相手はきっと「自分の物語」という素敵なプレゼントを返してくれますよ。
人と話すことが、少しでも楽に、そして楽しいものになるよう、心から応援しています。
【次回予告】
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
連載第2回では、次のステップとして「どうしても苦手なあの人との関わり方」について、明日から使える心のバリアの作り方をご紹介します。
お楽しみに!