「愛されたい」「自分を愛しましょう」
って表現しますが、愛するってどういうことなのでしょう?
この記事では、
愛することが分からないと感じている人も、愛することの性質を知ることで、自分は「愛することができる人だ」と思うことができると思います.
この記事を最後まで読んでいただき、自分の持っている愛するについて再認識していただけたら幸いです♪
愛することの性質
愛は、パートナーや家族など特定の人をいとしいと思う心であり、互いに相手を慕う情です.
そして、対象は人間だけでなく、動物や物など大切に思う気持ちでもあります.
愛するとは、相手も思う気持ちが行動として配慮・責任・尊重・知るがあります.
この記事は、『2020年出版のエーリック・フロム著 改訳・新装版「愛するということ」』を参考に書いています.
では、配慮、責任、尊重、知の順でご紹介していきます.
配慮
愛することにおける配慮とは、積極的に愛する人の生命と成長を気に掛けることです.
積極的に配慮しないところに愛はありません.
母の愛:子どもへの働きかけ
母は子どもに快適な環境を与える働きかけをします.
この働きかけとは、食事を提供するなど子どもを養育する全般のことです.特に赤ちゃんは母乳を与えてもらったり、おむつの交換をしてもらったり養育してもらわないと生きることができません.
もし、母が命を守り成長するために子どもを養育しなかったとします.母がどんな言葉で愛を伝えても子どもは母の愛を信じることはできません.
何かのために働いたら、その何かを愛し、また愛するもののために働くのです.
責任
愛することには責任という側面も含まれます.
愛における責任は『相手から要求に応じられること』『応じる用意があること』です.
責任は完全な自発的な行為です.
他人など外側から押し付けられる義務ではありません.
- 母子関係の愛
生理的欲求の配慮への責任 - 大人同士の愛
相手の精神的な求めに応じることへの責任
母子関係の愛の責任では、『配慮』でも解説した「赤ちゃんにミルクを与える責任」というような養育することです.
母親は、無条件で赤ちゃんへのミルクを与えたいと思います.都合によって父親や別の人が代行しますが、代行を依頼することも「赤ちゃんの生理的欲求の配慮への責任」になります.
大人同士の愛では、「愛してください」と求めるのではなく、相手の精神的な求めることに責任を持つことです.その時の気分で求めに応じるのではなく、常に求めに応じる準備をしていることも含みます.
この精神的な求めに応じるとは、集中して相手の話を聴く、相手を信じるといった愛することを与えることです.
次の『尊重・知』を知ると、精神的な求めに応じることがもっと理解できます.
尊重
愛することにおける尊重とは、相手がその人らしさを大切にし、成長・発達していくように気遣うことです.
『愛する相手が唯一無二の存在である』と相手の存在を肯定し、相手目線になってあげます.
つまり、物事を自分目線で判断・評価しないで、相手の判断・評価に共感してあげるということです.
相手を利用したり、支配したり、コントロールしてしまうことは尊重とは逆のことで、愛ではありません.
人それぞれ愛のカタチ(表現方法)があることを理解し、相手の愛を信頼していきましょう!
知る
人に配慮・尊重するにはその人のことを知る必要があります.
『知る』の動機が気づかいによるものだと、相手の本音まで届きます.相手の本音を理解できると、相手に合った配慮や尊重が伴った愛することができます.
【 事例 】相手がイライラの言葉をぶつけてきた時
気遣いの心で、その人の本当の心を知ろうとする
▽
その人の本音に
不安・心配・孤独・罪悪感があると分かる
▽
イライラの態度は『相手の苦しみの表現だ』と理解する
▽
その苦しみを尊重し、配慮する行動ができる
まとめ
今回は、愛することの性質である配慮・責任・尊重・知について解説しました.
愛することは、日常の何気ない小さな気遣いです.その積み重ねがますます愛を深めることができます.
「愛することができない」とか「愛せているか自信がない」と不安を持っている方は、今回ご紹介した愛することの中から、小さな出来そうなことを1つだけでも、相手に実行してみてください!
きっと新しい愛し愛される経験ができると思います♡
以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございます!