全4回でお届けしてきた「自分探しの旅」、いよいよ最終目的地に到着です。
ここまで、本当にお疲れ様でした。
私たちは、この旅を通して、
【第1回】で、自分がいる「現在地」を知り、
【第2回】で、心に眠る「宝物」を探すための質問を学び、
【第3回】で、人生の「羅針盤(価値観)」
を見つけました。
あなたはもう、自分が何者かわからずに立ち尽くしていた、旅の始まりの頃のあなたではありません。
自分だけの地図とコンパスを手に、自分の足で、自分の道を歩み始めた、勇敢な探検家です。
しかし、どんなに優れた探検家でも、長い旅路では、予期せぬ嵐に見舞われたり、道に迷って不安になったりすることがありますよね。
「やっぱり、私なんてダメなんだ…」
「あんなに決意したのに、また同じ失敗をしてしまった…」
そんなふうに自信を失い、心が折れそうになる瞬間に、あなたを力強く励まし、再び立ち上がらせてくれるもの。
それが、今回のテーマである、あなた自身の「強み」です。
最終回となる今回は、
をお伝えします。
それは、落ち込んだ時にいつでも読み返せる、あなただけの「強みノート」です。
この記事を読み終える頃には、あなたは自分の中に眠る、数えきれないほどの素晴らしい「強み」に気づき、どんな時も自分を信じられる、揺るぎない自己肯定感を手に入れているでしょう。
なぜ私たちは、自分の「強み」にだけ気づけないのか?
不思議なことに、私たちは他人の長所はすぐに見つけられるのに、自分のこととなると、途端にわからなくなってしまいます。
一体なぜなのでしょうか?
「できていないこと」に注目してしまう、脳のクセ
私たちの脳は、本能的に「できている9のこと」よりも「できていない1のこと」にばかり目がいってしまいます。
謙遜を美徳とする、文化的な影響
「いえいえ、私なんて全然です」と謙遜しすぎると、いつの間にか「自分には何の取り柄もない」と、本気で思い込んでしまいます。
「強み」とは、特別な才能だという大きな思い込み
「強み」と聞くと、誰もが認めるような、華々しい才能をイメージしていませんか?
しかし、本当の「強み」とは、そんなに大げさなものではありません。
あなたが「当たり前すぎて、無意識にできてしまうこと」
あなたにとっては息をするのと同じくらい自然なことが、他の人にとっては、お金を払ってでも手に入れたい、素晴らしい才能だったりするのです。
【実践ワーク】あなただけの「強みノート」を作る3つのジャーナリング
さあ、いよいよあなたの「強み」を発見するための、最後のワークを始めましょう。
これまでの旅で使ってきたノートの、新しいページを開いてください。
このページが、これからあなたの心を支えるお守りになります。
ジャーナリング①:「当たり前にできること」から強みを発見する
まずは、あなたにとって「当たり前」すぎて、強みだと気づいていない才能を掘り起こします。
次の質問に、思いつくままに答えてみてください。
友人や家族から、よく「お願い」されたり、「相談」されたりすることは何ですか?
(例:旅行の計画、PCの設定、ただ話を聞いてほしい…)
→ それは、あなたの「計画力」「問題解決能力」「傾聴力」という強みです。
あなたがやると、なぜか物事がスムーズに進むことは何ですか?
(例:初対面ばかりの場でも自然と会話が生まれる、複雑な話をわかりやすく整理できる…)
→ それは、あなたの「調和性」「要約力」「コミュニケーション能力」という強みです。
ジャーナリング②:「乗り越えた過去」から強みを掘り起こす
あなたの強みは、楽しかった経験の中だけにあるのではありません。
辛かったり、苦しかったりした経験の中にこそ、ダイヤモンドのように輝く強みが眠っています。
- これまでの人生で、最も困難だった、あるいは辛かった経験は何ですか?
- その時、あなたはどうやってその状況を乗り越えましたか?
- その経験を通して、あなたは何を学び、どんな力がつきましたか?
【私の例】
私は以前、仕事で大きな失敗をして、会社にいられなくなるほど落ち込んだことがあります。
毎日自分を責め続けましたが、最終的に、信頼できる上司に正直にすべてを打ち明け、助けを求めました。
→ この経験から、私は「誠実さ」「一人で抱え込まない勇気」「人の助けを借りる力」という、人生で最も大切な強みを学びました。
それは、あなたの「共感力」「忍耐力」「回復力(レジリエンス)」という、何物にも代えがたい強みです。
ジャーナリング③:「短所」を「強み」にリフレーミング(言い換え)する
あなたが「これは私のダメなところだ…」と思っている短所。
実は、それこそがあなたの強みの「原石」なのです。
見方(フレーム)を変えるだけで、石ころは宝石に変わります。
自分の短所だと思うことを書き出し、その隣に、ポジティブな言葉で言い換えてみましょう。
どうでしょうか。
あなたの短所が、なんだか愛おしく、頼もしいものに見えてきませんか?
まとめ:あなたは、あなたのままで素晴らしかった
全4回にわたる、長い自分探しの旅。
本当にお疲れ様でした。
私たちは、
心の地図を広げ、
価値観という羅針盤を手にし、
そして今日、あなたという船が、
どれほど頑丈で、
素晴らしい性能を持っているか(=強み)
を知ることができました。
自分探しの旅とは、今いる自分とは違う「完璧な誰か」に変身することではありません。
それは、「なんだ、私は、私のままで、こんなにも素晴らしかったんだ」と、ありのままの自分を、深く、温かく、受け入れてあげるプロセスです。
今回作成した「強みノート」は、その自己受容の証であり、これからのあなたの人生を照らす、力強い光となるでしょう。
落ち込んだ時、自信をなくした時、いつでもこのノートを開いてください。
そこには、あなたがこれまで乗り越えてきた困難の記憶と、あなただけが持つ、数えきれないほどの素晴らしい才能が、キラキラと輝いているはずです。
忘れないでください。
あなたの人生の物語の主人公は、あなたです。
そして、その主人公は、あなたが思っている以上に、ずっと強く、優しく、美しいのです。
この旅は、ここで終わりではありません。
ここからが、あなただけの物語の、本当の始まりです。
【全4回】「私は何者?」に答える。自分探しの旅・完全ガイド
この旅にご参加いただき、本当にありがとうございました。
いつでもこの場所に戻ってこれるように、全4回の連載記事をまとめました。
あなたの人生の“旅の記録”として、これからもご活用ください。
- 第1回:【旅の始まり】
「本当の自分」がわからない…内観で自己探求の旅に出よう - 第2回:【深く知る】
「何がしたいかわからない」は卒業。「本当の自分」に出会うための魔法の質問リスト - 第3回:【価値観を見つける】
【自分探しの方法】価値観がわからないあなたへ。人生の軸を見つける「内観の地図」の作り方 - 第4回:【強みを受け入れる】
「私なんて…」が口ぐせのあなたへ。落ち込んだ時に読み返す、自分だけの「強みノート」の作り方 (←イマココ)
あなたの物語を、さらに輝かせたいあなたへ
この連載を通して、自分と向き合うことの楽しさや大切さに気づき、ご自身の物語を紡いでいく決意をされたあなたへ。
もし、もっと深く自分を知り、人生を思い通りに創造していきたいと感じているなら、私が心を込めて執筆したKindle書籍が、きっとあなたの力になります。
▼ まずは自分の感覚に自信を持ちたいあなたへ
『その感覚、信じていいよ: 願いが叶いはじめる、直感の使い方』

